前略、派遣の冒険。

派遣社員が起業するとどうなるか

読書感想文 働く男/星野源

読書感想文は水曜日18時に更新します。

 

僕は普段テレビを観ないので、どんな人がテレビで活躍しているのか正直わからない。日本の芸能関係の情報は1日に1回届くラインニュースの見出しでなんとなく想像している。あくまでも想像なので、現実とかけ離れていることが多々ある。例えばAAAというのは3人組の男版パフュームみたいな感じだと思っていたら、結構大人数だということに驚かされた。星野源もねじり鉢巻の源さんみたいのをイメージしてたら対極のような人だったのでとても新鮮だった。

そんな感じで星野源に興味津々になり、今更だけど星野源の「働く男」を読んでみた。

まず、この本の半分くらいは映画の論評だ。映画に関連がありそうな星野源の実体験をゆるーく話した上で、少し映画を論評する、といった感じで映画を10本くらい?紹介している。コラムのように書かれており、各コラムのタイトルはゆるい感じで、映画の名前がコラムのサブタイトルになっている。このやり方はすごく素敵だと思った。映画のガチの論評は映画の内容にフォーカスしすぎていてとても堅苦しくなっていることが多い。でも星野源の論評は、どんな映画に関してもゆるい感じで始まる。松本人志が笑いを「緊張と緩和」というふうに説明していた記憶があるのだけれど(あってますか?)星野源の論評は緊張と緩和を取り入れて、笑える、気持ちのいい論評になっている。なので、映画をそこまで好きではない人も緊張せずに読めるのだ。

次に、映画評論というのが業界から受け入れられた理由なんじゃないかと思う。田舎のTsutayaなどはDVDと本屋さんが合体している場合が多い。星野源の本を読んで、論評されている映画を手に取る人は少なくないはずだ。ということは、本屋さんは星野源を売るとDVDも売れるので、星野源の本を宣伝媒体として使える。そのため、星野源の本を平積みにして、一番人目に着く場所に置き、星野源の本が売れる。

巻末に掲載されている、又吉と星野源の対談で、「職種の枠はいらない」と書かれているけど、それがミソなんじゃないかと思う。星野源という役者兼歌手が映画の論評を描いたから、役者や音楽のファン層が映画を手に取る。又吉というお笑い芸人が小説を書くから、お笑いのファン層が小説を手に取る。販売業界では、興味がない人に興味を持ってもらうには莫大なコストがかかるので、こういったジャンルをブリッジできる人たちは、広告媒体としてすごくコスパが良く引っ張りだこになるのだ。

もちろん星野源はすごく魅力的な人だと思う。実はまだ彼が動いている動画や彼の声を聞いたことがないので、どこかで観る機会があればいいな。

 

働く男 (文春文庫)

働く男 (文春文庫)