前略、派遣の冒険。

派遣社員が起業するとどうなるか

日本に起業家が少ないのはアンパンマンのせいなんじゃないか

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どうして日本には起業家が少ないのだろう?そもそも日本人の起業家精神が少ないのは本当なのだろうか?職人肌の日本人は何かを成し遂げてもあまり発表しないので過小評価されているだけなのではないだろうか?

データを見てみると、グローバル起業家精神開発機構(THE GLOBAL ENTREPRENEURSHIP AND DEVELOPMENT INSTITUTE)が発表しているグローバル起業家精神開発指数のランキング(

http://thegedi.org/

)で、2017年日本は137カ国の中25位だった。

正直そこまで悪い数字ではないと思う。報道の自由度ランキングで日本は150カ国中72位で、こちらの方がまずいんじゃないかとも思う。

それでも25位というのはあまり誇れる順位ではない。上位はどんな顔ぶれなんだろう?1位はアメリカで、2位以降はスイス、カナダ、スウェーデンデンマークアイスランド、オーストラリア、イギリスとなっている。こうやって見てみると、上位にはヨーロッパや英語圏が多い気がする。アジア圏の1位は世界順位16位の台湾だ。アジア圏で日本は台湾とシンガポールに次いで3位となっている。評価項目にはインターナショナライゼーションという項目もあり、アジアの国にとっては少し不利なのかもしれない。

日本のデータを見てみると、こんな感じだ。

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出典: GEDI

http://thegedi.org/global-entrepreneurship-and-development-index/

 

世界平均と比べると悪くないように見える。

 

ランキング1位のアメリカと比べてみるとこうなる。

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出典: GEDI

http://thegedi.org/global-entrepreneurship-and-development-index/

 

なんだか面白い。プロセスイノベーション、プロダクトイノベーション、テクノロジー吸収力などの分野では日本はアメリカを上回っている。日本が0.5ポイント以下しか取れていない項目はOpportunity Perception(機会認知)、Startup Skills(スタートアップスキル)、Networking(ネットワーキング)、Cultural Support(文化的サポート)だ。言葉の定義はウェブでは確認できなかったけれどまとめるとこんな感じかと。

日本人は技術革新やプロダクト製造は得意だけれど、ビジネスチャンスを捉えて何か新しいものを作ったりネットワークを広げたりするのが苦手で、新しいことを始めることに対する社会の理解が乏しい。

なので僕は、

日本で起業家が少ないのはアンパンマンのせいなんじゃないか

と思う。

すみません。アンパンマンとヒーロー像について以前少し考えていて、誰かに聞いて欲しかったのです。

僕がアメリカで感じた日本との違いの中で、印象に残っている事の一つが「アメリカは特殊能力を持った人を盛大に讃える」という事だ。なにか人より優れている能力を持っている人に対して人は賞賛する。大げさなスキルだけではなく、道端でギターを片手に上手な歌を歌っていたら拍手をしてチップを渡す。アメリカの文化の中で、ヒーロー像は「特殊能力を使って社会貢献する」ということなのだ。社会貢献はお金を稼いで寄付することかもしれないし、綺麗な歌を歌って笑顔にすることかもしれない。

一方で日本は特殊能力は出る杭となってしまうことがあり、一歩間違えるとKYとなり生きづらくなってしまう。特殊能力がヒーローになりうる場合もある。どうすれば特殊能力でヒーローになれるのだろう?日本のヒーロー像ってなんなんだろう?アンパンマンだ!悪者をやっつけることが日本のヒーロー像なのだ。

アメリカのヒーローアニメスパイダーマンも日本のアンパンマンもある意味で特殊能力を使って戦うのだけれど、動機が少し違う。スパイダーマンは特殊能力を使って女の子にモテるためにレスリングで優勝したり、優勝賞金をくれなかった団体に仕返しをしたりする。アンパンマンバイキンマンが悪さをしなければ話が始まらない。たまにお腹が減った人(クマ?うさぎ?)に顔を食べさせているけど、それは特殊能力ではなく、ジャムおじさんがパンを焼いて配っても同じだ。ドラえもんの特殊能力を使ってエゴを満たそうとすると、のび太は必ずしっぺ返しにあってしまう。

このヒーロー像の差が、起業家精神の差なのではないだろうか?というのが僕が言いたかった事だ。

起業家は往往にして自分の特殊能力やユニークなミッションのために事業を始める。その行動はアメリカ型のヒーロー像と似ているのだ。そのため、アメリカ人は起業する動機に対して違和感を覚えない。起業に憧れを持って行動に移すことが出来る。起業の際に倒すべき敵はいないので、日本人には起業をする動機が生まれにくい。日本的な文化では、起業するよりも組織の中の敵を見つけて10倍返しで仕返しする方がモチベーションが上がるのだ。

 

僕はアンパンマンのストーリーを変えて日本におけるヒーロー像を変えてみたい。アンパンマンのストーリーの中で機械を使わずに空を飛べるのはアンパンマン一族だけだ。バイキンマンドキンちゃんも機械を使わないと空を飛べない。アンパンマンは、その特殊能力を使ってもっと冒険して暴れまわってほしい。カバとかうさぎとかをうまく指導して、みんなで空飛んで、ドラゴンボール探したりポケモン探したりして欲しい。動機を悪者退治から冒険へ変えて欲しい。そしたら20年後の日本の起業家精神はずいぶん改善されるんじゃないか。