前略、派遣の冒険。

派遣社員が起業するとどうなるか

起業記-9 米法人設立

f:id:kazu_nobe:20170729235516j:plain

起業記は月曜と金曜18時に更新します。

 

2015年4月下旬。夏休みは始まろうとしていた。SVPに落選しても落ち込んでいる暇はない。僕らはタイムラインを引き直し、今年の冬にKickstarterで資金集めをすると決めていた。

単純に計算して、あと6ヶ月でプロダクトをクラウドファンディングに出せるクオリティに仕上げて、クラウドファンディング用のビデオ作製などをする必要がある。クラウドファンディングをするにあたり、アメリカ法人を設立する必要もある。

 

僕は開発をする傍ら、法人設立の準備を始めた。アメリカ法人は日本人でも設立できる。でも設立にあたり必要なSocial Security Number(日本でいうマイナンバー)は、基本的に就労ビザと共に発行されるので、アメリカの就労ビザを取得する必要がある。僕は学生ビザで入っていたので就労ビザは持っていない。

アメリカの学部や修士課程を修了すると、1年間働くことが出来るOPT(Optional Practical Training)という就労ビザが取得できる。あまり知られていないが、そのOPTには以下の2種類が存在する。

Pre-Completion OPT: 一定条件を満たせば在学中に取得可能

Post-Completion OPT: 修了後に取得可能

一般的にOPTというとPost-Completion OPTを指すが、僕はまだ卒業していないのでPost-Completion OPTは取得出来ない。Pre-Completion OPTの条件を調べてみると、僕でも取得できることがわかった。

Pre-Completion OPTの弱点として、在学中の就労日数が卒業後のVISA有効日数から差し引かれるということだ。正確には、在学中はパートタイムと見なされるので、在学中の就労日数*0.5が差し引かれる。例えば、在学中に300日就労したとすると、卒業後のOPTの有効日数は

365日-(300日*0.5) = 215日となってしまう。

その為、通常Pre-Completion OPTを取得する人は少ない。なぜならば、就職活動の時に、365日のビザを持っている人と215日のビザを持っている人を比べた時、215日のビザを持っている方は不利になるからだ。

Pre-Completion OPTを使いたいと学校に相談すると、やはり考え直すよう説得された。でも僕にはこれしかない。今、OPTの日数を残すために法人設立を諦めるわけにはいかない。第一、僕は就活しないと決めたんだ。就活のためにOPTを残すなんて意味がわからない。

こうして僕は「例外的に」Pre-Completion OPTを取得とアメリカ法人設立を進めた。